介護職員初任者研修よりも入門的な研修制度

 これからの時代は、さらに介護職を目指すのが楽になります。なぜなら、政府が新しい研修制度を整備しようとしているからです。現状では、介護の世界に入ろうとするなら、介護職員初任者研修というものを受けるのが一般的です。これは、業界未経験者の人にでも受けられる講習であって、介護の現場で必要な基礎的なことを教えてもらえるカリキュラムになっています。旧ホームヘルパーと同じような位置付けであって、初心者向きの研修だと言われています。

 しかし、それでも総勉強時間は百時間を越えてきます。座学も実習もあって、比較的ハードルは高かったのです。特に、講習を終わらせるまでに頑張っても一ヶ月ほどかかるのが問題視されていました。もう少し簡単な研修がないと、新しく業界に入ってきてくれる人を増やせないと言われていたのです。

 そうした声を受けて、政府はさらに簡単に済ませられる入門用の研修を作り出す用意をしています。大体数日から一週間程度もあれば終わらせられるものになるとのことで、これなら業界未経験の人もすぐに働き出すことができるようになるでしょう。敷居が下がれば、人材不足に喘いでいる現場の環境も少しはよくなるかもしれません。

 ちなみに費用負担も、介護職員初任者研修と比べて安くなることが予想されています。介護職員初任者研修は、十万ほどの費用が必要だったわけですから、金銭的にもハードルは低くなることが考えられます。お金がない人でも、リスクなく仕事にありつける時代がすぐそこまで来ています。